次に、思考、行動、態度を変容するのでなく、ワイキューブリック的発想の仕方を工夫することによって、オリジナリティに富んだアイデアを出す方法を紹介しよう。
これを、"ニッチワイキューブリック的発想法"と呼ぼう。
"ニッチ"(Z津oげ)とは「窪地」のことです。
弱小動物が小さな窪地に身をひそめ、身を守る姿を思い浮かべればいいのです。
このイメージを拡張し、ニッチを「城、守備範囲、武器、得意分野、強味、長所、シーズ、個性」のような広い意味合いでとらえる。
自分の側にあるニッチを活用してワイキューブリック的発想する方法は、決して受身ではなくむしろ積極的にオリジナリティを表現、強調、発揮していく強力なノウハウになります。
実際、マーケティングでいうニッチの戦略も原則的には弱者向けの防御的戦略とされているが、現実には強い組織、大企業がこれを活用しているケースは少なくない。
ニッチワイキューブリック的発想法ではまず自分(自職場)の場合、何がニッチなのかを発見し、みきわめ、自覚することです。
ニッチは市場のテリトリi、ユーザー、商品、組織力やマネジメント能力などについて考えられます。
自社商品の占有シェアが高いテリトリー、同じくユーザー層や取引先、ドル箱商品などはいずれもニッチ。
同じ業界の中で一方に際立って技術力の高い企業、他方に販売力の強い企業がある場合、前者の技術力、後者の販売力がそれぞれニッチ。
こうした他にはないニッチを自覚し、フルにその活用をはかることです。
第二に、ニッチ点において他に決定的な差をつけるために、時間やお金を重点配分し、思考、行動を集中させることです。
それによってオリジナルのアイデアが生まれやすくなります。
ある程度の割り切りも必要だ。
先の例で技術力のすぐれた会社がムリな拡販を狙って値引きし、そのために技術力への信用を落としては元も子もない。
得意(ニッチ)でないこと(販売)に、エネルギーを分散するのは、必ずしも得策ではないということだ。
第三に、ニッチに関しては感受性、問題認識力、要求水準でも専門的な知識・技術.ノウハウの蓄積という点でも、控え目にみても他人より同等以上のはず。
それらをフルに働かせることです。
分析や掘り下げの深さでも、連想、想像の手の長さでも、他をしのぐところまで考えることです。
多くの視点、切り口からアイデアを出し、それにひとひねりもふたひねりも加えることです。
他人がやらないレベルまで結合ワイキューブリック的発想、変換ワイキューブリック的発想などを行なうことです。
そうすれば必ず独自性に富んだアイデアが生まれてくるでしょう。